2015年5月23日土曜日

システムトラブル発生時に冷静になるには

トラブルに対応の際絶対にやってはいけない失敗

トラブルが発生して連絡があり対応する際、絶対にやってはいけないのが下記の2つだと思います。

  • 影響範囲や目処などを間違った内容で報告してしまう
  • 誤った対応で二次災害を起こす

これらを引き起こすのは、対応者のスキルより、「焦り」が原因だと思っています。





何故焦ると間違うのか?

それは「判断を早めてしまう」からだと思います。
もう少し時間をかけて確認すれは間違わない事を、
とにかく答えを早く出すことを優先にしてしまう事で間違ったままになってしまうのです。

また、焦るといつもなら気付ける「確認すべきポイント」を見失ってしまう事があります。

例えば、サーバー障害が発生して
ある設定変更が必要になったとします。
その設定を変えるためのコマンドを見つけた時、焦っているとすぐに実行して終わらせたい、と思ってしまいがちです。

このコマンドを実行して、他の範囲に本当に影響がないのか?
コマンドのオプションはこれで正しいのか?
元の設定と変更する場合、何故元の設定だったのか確認しているか?

トラブルでユーザーから「早くしろ、早くしろ、」と言われて焦ってしまうと、
このような当たり前に確認しないといけない事を飛ばしてしまうのです。




どうすれば焦らないで済むのか?

私が考える、トラブル時に焦らないで済む方法をご紹介します。



1. 状況を見える化する

事象、原因、作業分担、進捗を整理し共有します。
これにより、何をすべきか正しく把握できます。

この内容を顧客に報告する場面が多いと思いますので、
正しい情報で、漏れなく整理しましょう。




2. 対応に充分な時間を確保する

トラブルの際、緊急度を決めるのは顧客であるユーザーです。
現場の仕事が止まっていますから、一刻も早く復旧してもらいたいのです。

ですが、そんな顧客の心情に振り回されてはいけません。
どんな状況であっても、作業にかかる時間を一定以上は短縮できないのです。
ましてや、確実に失敗できない場面であるため、
時間はトラブル時でない時より長めに設定しましょう。

特にサービス精神を持った人は注意が必要です。
かかる時間を早めに報告してしまうのです。
そして出来なかったことにより、信頼を無くしてしまう可能性があります。

トラブル時の交渉は顧客との信頼関係によって成り立ちます。
相手の望まない回答であろうと、偽らずに報告するべきです。

時間を確保できれば、対応者の心の余裕が生まれ、
失敗するリスクは確実に減少するでしょう。




3. 判断を急がず、対応の妥当性をチェックする

対応案が見つかったら、すぐに対応して終わらせたくなってしまいますが、
ここは我慢が必要です。

下記のポイントを必ず見直しましょう。

  • その対応だけで本当に解決するという事を説明できるか
  • その対応によって、他の部分に影響がでないことを説明できるか
説明できる、という表現にしたのは、説明できる=根拠があるということです。

根拠があれば、その内容には充分な妥当性があると言えると思います。




4. ダラダラ考え過ぎない

3. まで行けば、あとは顧客に説明の上で作業を実行しましょう。
作業者同士での議論が深くなりすぎると、
いつまで経っても解決しません。

最悪の場合、せっかく一度対応案がまとまったのに別の案が浮上し、
さらに時間が無くなるということもありえます。

慎重に検討することが大事とはいえ、線を引いてしまうことも大事だと思います。




5. なるようにしかならない、というメンタルを持つ

これまでの注意点を押さえてなお解決しなかったり、
失敗することはあると思います。

しかし、自分だけの責任と重く考え過ぎないことです。
失敗してしまっても、自分はやるだけの事はやった、
今回のことは勉強になった、と思うようにしましょう。




私自身、以前トラブルで焦り過ぎてお客様に大変叱られたことがあり、
今回の記事のような事を考えるようになりました。
メンタル面はまだまだ修行中ですが、すこしずつ落ち着けるようになったかなと思います。


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